桶谷式母乳育児Q&A(よくあるご質問と回答)For your help

お問い合わせの多いお悩みをご紹介します。
個人個人で違うことも多くあります。
困ったことや解決できないことはお近くの相談室で来室の上、おっぱいの状態、赤ちゃんの状態、授乳の状態をみてもらい、ご相談ください。

  • 赤ちゃんとお母さんが心地よいと思う授乳をしましょう
    授乳は8回以上します。余計な力が入ると腱鞘炎や腰痛、肩こりなどの原因になります。お母さんと赤ちゃんがゆったりリラックスしてあげられるようにしていくといいでしょう。

    お母さんの姿勢のポイント
    ①楽な姿勢をとります
    ②肩の力を抜きリラックスして座ります

    抱き方のポイント
    ①赤ちゃんの顔が乳房と向き合い、赤ちゃんの耳・肩・腰のラインがまっすぐになります
    ②お母さんと赤ちゃんのお腹を密着させます
    ③赤ちゃんの口とお母さんの乳頭が同じ高さにします

    含ませ方のポイント
    ①乳頭で赤ちゃんの下唇を触り、口を開けましょう
    ②大きい口を開けた時に、乳輪すべてを含むように深く含ませるようにします
    ③唇が巻き込まないように朝顔の花びらのように唇をめくりましょう

    <交差抱き>
    ①飲ませる乳房と反対の手で児の首筋から方、背中をまっすぐに支えます
    ②飲ませる乳房と同じ手で乳房を支え、児が口を大きく開けたら乳頭を含ませます
    ※月齢が浅い時期に飲ませやすい抱き方です。乳房側の手が疲れやすいので、交差抱きから横抱きに移行してもいいでしょう。

    <横抱き>
    ①赤ちゃんのお顔と体がまっすぐお母さんに向き合っているか確認します
    ②飲ませるほうの乳房と同じ側の腕で赤ちゃんを支え、反対の手で乳房を大きく持ちます。
    ③赤ちゃんを引き寄せ、口が開いたら乳頭を入れます。

    <逆抱き>
    ①クッションやひじ掛けを利用して、赤ちゃんの口とお母さんの乳頭の高さを合わせます。
    ②飲ませる方と同じ側の手で、赤ちゃんの足がお母さんの背中側に来るように抱っこします。
    ③飲ませるほうの乳房と反対側の手で乳房を支えます。
    ④赤ちゃんを引き寄せ乳頭を含ませます。

    <クッションを使用しない飲ませ方>

    ①お母さんが背筋を伸ばし楽に座ります。

    ②赤ちゃんの頭が飲ませる乳房側にくる向きでお母さんの太ももの付け根に座らせます。

    ③飲ませる乳房側と反対の手で赤ちゃんの背筋から肩、背筋をまっすぐ支えます。

    ④飲ませる乳房と同じ手で乳房を支え、赤ちゃんが口を大きく開けたら乳頭を含ませます。

    ⑤乳房を支えている手を放し、赤ちゃんの背中からおしりを抱えるように支えます。

    外出などクッションがない場合に便利です。赤ちゃんと目が合いやすく自然に飲ませやすい授乳姿勢です。お母さんが猫背になったり、赤ちゃんが顎を引いていると安定しにくく、浅飲みになりやすいので注意しましょう。月齢が小さい赤ちゃんはおしりの下にバスタオルなどを敷くと高さが合いやすいでしょう。②の手は安定していれば外しても大丈夫ですが、首が座らないときは軽く支えてあげると安定します。

  • 離乳食を開始しても、母乳はいままでどおりに与えてください。授乳回数が減ったり、夜間授乳をやめてしまうと、乳腺炎や乳房のトラブルの原因になることもあります。
    赤ちゃんの最初の半年は母乳が主食です。離乳食を食べたあとは、必ず母乳を飲ませましょう。母乳には、赤ちゃんの消化を助ける消化酵素が含まれているので、母乳を飲ませることによって消化吸収がスムーズになります。

  • Q3でもあるように、授乳中は、オキシトシンとプロラクチンというホルモンが分泌されます。この中でも、プロラクチンは夜間のほうがよく分泌されます。と同時にこのプロラクチンは、1日に8回以上の授乳を続けていたほうが次の授乳までに母乳の分泌の低下を防ぐ働きをします。そのため、桶谷式では、昼夜とも3時間開けずに授乳することをお勧めしています。とくに、夜間に飲ませることで、プロラクチン濃度が上昇し、母乳分泌が維持され乳房トラブルの予防にもつながります。

    夜間の授乳が、苦痛のこともあると思いますが、授乳中はむしろプロラクチンというホルモンの作用により、目覚めやすく寝つきが良くなるといわれていて、夜間の授乳にも適応するといわれています。そのため、夜間に授乳していても、体調が良く活発に活動することが出来るのです。しかし、トータルの睡眠不足は、母乳の分泌を低下させるとも言われているので、お子さんとお昼寝をして、睡眠不足を補ってください。

     

  • 生後半年過ぎると、それまで寝つきが良かったのに、寝つきが悪い時や、夜泣きに悩まされることがあります。抱っこやお母さんにピッタリくっついていると安心して眠ります。添い寝は、問題ないです。また、夜間頻回に母乳を欲しがる場合は、おしゃぶり代わりにならないように気を付けて授乳しましょう。

    母乳をあげながらの寝かしつけ(添い乳)は、起き上がらずに授乳できるため、寒い時期や夜間授乳のとき、ついついしがちなことです。しかし、正しい姿勢の授乳でないので、乳房や乳頭をつぶしたり母乳がたまりがちとなり、お勧めしません。赤ちゃんにとっても鼻をふさがれて

    危険なこともあります。添い乳は乳房・乳頭をゆがめて飲ませるため、母乳の出方にムラが出たり、詰まらせたりしてトラブルの原因になります。また、お母さんも不自然な姿勢のため肩や首も凝り、眠りながらの授乳は、片側授乳になることもあり、トラブルの原因になることもあります。できるだけきちんと抱っこして飲ませましょう。

     

  • 11か月のお子さんは、ひとり立ちやひとり歩きをするころで、神経も発達している時期なので夜の眠りも浅いことがあります。この時期脳の発達も未熟であるため、脳は新しい経験などの刺激で、脳が疲労し、夜泣きすることもあると言われています。

    桶谷式では、乳房の状態がつまりやしこりがないトラブルのない状態で断乳を勧めています。この時期に夜間断乳を無理に行うことはありません。まだ、乳児期でもあるので、しっかりと母乳をのませてあげましょう。お子さんには、早寝早起きの規則正しい生活や適度に外遊びやお散歩をするなど日常生活も見直してください。